中小企業診断士も、このところそのブランドづくりを進めている。

中小企業診断士の全国組織である(一社)中小企業診断協会は、診断士のブランド確立と社会的な存在意義のより広範な訴求を目指し、今般新たなバッチを製作した。各都道府県協会を通じて会員にバッチの配布を始めており、私も先週から着用している。

バッチとしての重みがあるのは、国会議員のバッチ、また同じ士業では弁護士のバッチであるが、これらは社会的な権威を感じさせるものであり、シンボルとして十分に機能していると個人的に思う。中小企業診断士のバッチも、実は従前から存在してはいたのであるが、残念ながらその存在感は希薄で、重みを感じさせたとは言い難い。私自身も14年前の診断士登録の際に付与されたのだが、着用することもほぼなく、今となってはその所在が不明になっている・・・(やや反省)。

そんなこともあり、新たなバッチを契機に、「診断士のブランド」を自分なりにつくって行かねば・・・と思う。「診断士のブランド」とは何か、自問してみた。私なりの定義は、

 

国家資格である中小企業診断士として社会的にきわめて有用な役務を提供でき、中小企業の経営支援の担い手として、より多くの期待を寄せられる存在

 

である。これを具現化するには、クライアントである事業者、あるいは支援機関に対して、より優良なアウトプットを発揮し、目の前の職責を1つ1つ果たしていかなければならない。ブランドは、短期的に形成されるものではなく、長期にわたり地道な積み重ねを継続し、社会から信頼され、良好なイメージを抱いていただくことで醸成されるものである。

診断士としての原点を大切に、誇りを持って日々の職務を全うしたいと改めて思った。